昨年の広島の事件、栃木の事件、いずれも幼い子どもが通学路で誘拐され命が奪われるという最悪の結末となってしまいました。
この事件以外にも、子どもたちが通学路で誘拐されそうになったというようなことまで含めると、全国各地で子どもたちが危険に脅かされていると言わざるを得ません。
日本は、世界の中でも安全で安心できる国ではなかったのではないでしょうか。
日本の何かが失われている。これまでに大切にしていた何か。しかし、それが失われていることすらはっきりと認識できないくらいにじわじわと。しかも、その傾向は次第に大きくなっている。
かつて、子どもたちは、学校帰りによく道草をしました。
ランドセルを道端に放り投げて夕方遅くまで遊び、親に叱られたこともありました。
通りかかった近所の大人は、子どもたちに早く帰りなさいと声をかけることも日常的な普通のことでした。
今、子どもたちは集団で登下校、怪しい人に声をかけられたら、急いで逃げなさい
と指導を受けています。
安心して暮らせる私たちのまちの環境が失われているのです。
どうしてなんでしょう。
隣に住む者同士ですら、お互いに日常的に対話することも少なくなり、家の前の通学路を通う子どもたちの顔をみても、ご近所の子かどうかも分からず、子どもたちにとっても、知らない人は、すなわち怪しい人であり、知っている人でも怪しい人かもしれないのです。
まさに、コミュニティの崩壊が、子どもたちの安全をも危うくしていると言っても過言ではないと思うのです。
どうすれば解決できるのでしょうか、それは一朝一夕には解決できない難しい問題です。でも、そのことから見直さなければ、本当の解決にはならないのではないでしょうか。
平成16年度、内閣府の都市再生モデル調査事業「子供たちの通学路から発見した地域情報にもとづくコミュニティの活性化プラン」として、TX沿線におけるIT活用による街づくりを推進する組織・つくばスマートコリドール構想推進協議会(つくば市を含むTX沿線市町村,茨城県,および民間企業で組織する協議会)は、通学路での危険箇所等の“まち情報”を子供たちと学校、家庭、地域住民とが共有することで、地域コミュニティの活性化を促し、通学路を含めた街の安全確保に結びつくことの可能性について,実証的に調査しました。
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