今日、奈良地裁で、2004年11月に起きた奈良市の小学1年の有山楓(かえで)さん(当時7)が、下校途中に誘拐、殺害された事件の判決公判が行われ、裁判長は被告に求刑通り死刑を言い渡した。(asahi.com)
子どもが通学路で誘拐され殺害されるという事件が相次いだ中、このような犯罪が繰り返されないようにする意味でも、刑を重くするという事は止むを得ない事であると思う。
かえでさんが通っていた小学校では、事件のあと今でも保護者らが付き添う集団登下校が続けられているそうである。
また、通学路にボランティアが立ち、集団登下校で通過する子どもたちを見守るという試みなども行われているそうで、地域の子どもを守る活動も進んできているようである。
しかし、どうして、このような事件が後を絶たないのか。
あらためて、考え込んでしまう。
TVのニュース番組では、毎日のようにどこかで発生した凶悪事件の報道が行われている。その中には、子ども達が犠牲になっている事件も多い。
親が子どもを虐待して死に至らしめるという事件も連続している。
何か満たされないという心の焦りのような気持ちが、事件を起こす者の精神を蝕んでいくのではないだろうか。
そして、ついには生きるという人間としての最も根源的な価値すら見失ってしまい、
自分自身はもとより、他人の命についてもそれを奪うことに何の抵抗も感じなくなってしまうのではないだろうか。
命を大切にする教育。日本社会は、そこからやり直さなくてはならないのかもしれない。