全米犯罪防止協会NCPCのページ「見知らぬ人と危険な状況」の日本語翻訳。
見知らぬ人と危険な状況
子どもたちは、毎日お店や公園そして近所で見知らぬ人に会います。おおくの見知らぬ人は良い人ですし、正常な人々です。しかし、そのうちの何人かはそうでないかもしれません。
親は、子どもたちに不審者の怪しい行動を教える事によって、また、子どもたちに自からちょっとした用心をさせる事によって、不審者から子どもたちを守ることができるのです。
誰が不審者なのか
家族がよく知らない人はだれでも見知らぬ人です。子どもたちにとって、悪い見知らぬ人は漫画の悪党のように恐ろしく見えると考えているのが普通です。このことは、単に本当ではないということだけでなく、子どもたちにとってそんな風に考えるのは非常に危険なことなのです。かわいらしく見える見知らぬ人は、そう見えない見知らぬ人と同じくらい危険かも知れません。
あなたが、あなたの子どもに見知らぬ人について話すとき、だれも見知らぬ人がいい人かそうでない人か彼らを見ただけでは判断できないということ、そして、周りのすべての見知らぬ人に注意深くあるべきということを説明してください。
しかし、全ての見知らぬひとが悪い人であると思わせてはいけません。もし、子どもたちは助けを必要とするとき、例えばこどもがみえなくなったり、いじめっ子に脅かされたり、あるいは見知らぬ人に後をつけられたりしたような場合など、多くのケースで、子どもたちにとってとるべき最も安全な事は、誰かに助けを求めることです。あなたが、子どもたちにどの見知らぬ人が大丈夫で信頼できる人かを示すことによって、このことをより簡単におぼえさすことができます。
誰が、安全な人か?
安全な見知らぬ人とは、子どもたちが必要なときに助けを求めることができる人です。警察官や消防士は最も分かりやすい安全な見知らぬ人の例です。先生、校長先生、図書館員も、子どもたちが信頼できる大人ですし、彼らが働いているときには、簡単にそうと認識できます。しかし、あなたは、子どもたちにいつでも可能な限りが助けを求めるために公的な場所に行くべきであることを強調することを忘れないでください
あなたは出かけたとき、安全な知らない人を指差してあげる事で、子どもたちに“安全な知らない人”を認識させる手助けができます。また、子どもたちに、助けが必要なときに行くことができる場所、例えば、地元のお店やレストラン、近所の親しい友達の家などについても示して上げてください。
危険な状況の認識と対応
おそらく、親が子どもを保護することができる最も重要な方法は、子どもに潜在的に危険な状況について用心深くなることを教えることです。この事は、見知らぬ人だけでなく顔見知りであっても善意のない大人に対処する手助けになります。自分たちに親に背くように仕向ける、許可なく何かをさせる、親に内緒にさせる、ちょっと手伝ってと頼む、また何らかで不愉快な思いをさせるなど、見知らぬ大人の怪しい行動に対して警戒できるよう助けるのです。また常識的に大人が子供に助けを求めることはないのだと言い聞かせたり、もし助けを求められる事があったら、すぐに信用できる大人を探して何が起こったかを伝えるように教えることです
子供たちに危険な状況を乗り切るすべを教える事も大切です。“嫌だ。逃げる。叫ぶ。伝える”を教えるのも一つの手段です。危険が迫った時、嫌だと断る、逃げる、大きな声で叫ぶ、何があったかを信用できる大人にきちんと伝える。と言う事です。危険な状況であれば大人に対して嫌だと口ごたえしたり、屋内であっても安全の為に大声を出したりしても構わないのだとはっきり教えましょう。子供たちがどうすべきかちゃんと知ることで自信を持たせる為に、色んな状況で練習するのがよいでしょう。いくつかの例を紹介しましょう。
公園で遊んでいたら、優しそうな人が近づいてきて、犬が逃げてしまったので一緒に探してくれないかと頼まれたらどうするか。
一度も話したことのない近所に住む女の人に、うちでおやつを食べないかと誘われたらどうするか。
見知らぬ人が下校中に家まで車で送ってあげるよと声をかけてきたらどうするか。
誰かが自分の後をつけてきていると感じたらどうするか。
顔見知りの大人が自分にされて嫌なことを言って来たりしてきたらどうするか。
その他親ができること
子供たちに危険な状況を認識し乗り切る方法を教えることの他にも、子供たちが自分の安全を守り、危険を回避できるように親がしてあげられる事があります。
常に子供たちがどこにいるかを知っておくこと。どこへ行くにも、まず親の許可を得るようルールを設けるのです。また職場や携帯の番号を子供たちに知らせておき、常に連絡を受けられるようにしましょう。
安全な場所を教えておくこと。安全に遊べる場所、安全に通れる道、何か問題が起きた時に逃げられる安全な場所を示しておきましょう。
自分たちの勘を信じるように教えること。怖いと感じたり気持ち悪いと感じたら、すぐにその場から逃げて大人に伝えるように説明しておくのです。顔見知りの大人でも時にはおかしなことをするかもしれないのだということを教え、その時にはすぐにその場から逃げて他の大人に説明することを教えましょう。必要な時には親が助けてくれるのだと再確認させましょう。
きっぱりとした態度でいるよう教えること。危険な状況であれば大人に対してでも嫌だと断ったり、逃げても良いのだということをきちんと教えておきましょう。
お友達と一緒に遊ぶよう勧めること。大勢でいる方がより安全なのです。