子どもの「死角」

子どもの行動範囲の中の「死角」
この言葉の意味は、「子どもが一人きりになる時間と場所」ということである。学校に行くようになったら、通学路でも遊びの場でも、絶対に一人きりになってしまう場所がある。さらに、自宅の前で遊んでいるとしても、見守る大人の目がなければそこは「死角」になるのだ。
              ・・・日経BP特集「凶悪犯罪からこどもを守れ」より
子を持つ親として、この「こども死角」については十分把握しておく事が大切だと思います。こどもが誘拐されるのは、こどもがこの死角に入った一蹴に起きるからです。
一度“スまっぷ”を利用して、お子さんの通学路の地図を印刷して、そこにご自分のお子さんが死角になるところを鉛筆でマーキングしてみてください。
まず、このこどもの死角を把握することから、はじめましょう。
 

千葉県警でもこどもの安全のために不審者情報をマップで提供

千葉県警のホームページから「不審者情報マップ」をみることができる。
千葉県の各地域の地図上に、最近3ヶ月以内に提供された不審者情報の位置を、丸で囲って表示し、さらに、その丸をクリックするとその詳細な内容が表示できるようになっています。
例えば、こどもの通学路で不審な男がこどもに声をかけてきたというような内容が記載されていました。
これをみることで、自分のこどもの通学路が安全に関して今どのような状況なのかを誰でも簡単に把握できる仕組みになっています。
また、不審者情報をメールで警察に連絡できる仕組みもあるようです。
“スまっぷ”と少し違う点は、不審者が出た場所は、かなり大きな丸で囲ってあるので、その位置を“スまっぷ”ほどには特定できないと思われる点ですが、あまりその場所を厳密に特定できたとしても意味が無いのかもしれませんから、“スまっぷ”でも地図の拡大率については、今後検討する必要があるかもしれません。
“スまっぷ”は、現在つくば市の一部でしか運用されていませんが、千葉県では県全体として運用されていますから、“スまっぷ”も早く、つくば市全体そして茨城県の多くの地域で利用していただきたいと思います。

PTAの電話連絡網は連絡に時間がかかる、しかも正確に伝わらない?

前回ご紹介した学校たんけん隊のページにある掲示板から、こんな記事をみつけました。
PTAの電話連絡網に関することです。
これによると、電話連絡網では、情報が全部に伝わるのに時間がかかる。情報が正確に伝わらない。などの問題があるということです。
“スまっぷ”では、このような問題解決の一助として、危険箇所を地図に登録すると、自動的にあらかじめ登録してある携帯メールに緊急連絡メールを送信する仕組みがあります。
是非、参考にしていただきたいと思います。
学校たんけん隊のページより
[2003.09]
● 電話連絡網を回すとすごく時間がかかる。毎回17時に回し始めて終わるのは22時。不在の人が多くて、連絡網というより、役員が1件ずつ電話している感じ。
● 仕事などで親がいない家庭は子どもが回します。ただし正確に伝わってるかどうかは疑問(笑)。
 流しっぱなしなので、最後まで伝わってるかも???です。「歓送迎会に来てください」「明日は授業参観です」とくだらない内容ばかり。回す必要ないものは、回さなくていい!
● 1列8人分全部電話します。で、留守電のところは、留守電に録音、ケータイ知ってるところは、携帯メル。すご~く近所の家にはメモをいれました。それで通じない家はその旨学級委員に報告。
● ホントの緊急以外に電話連絡網は使いません。不審者が出たとか台風で休校とかぐらい?なので、年に1~2回ぐらいです。不在者はどんどん飛ばすので、時間にして10分くらい。10分すぎて戻らない列は、列の最後から電話を回します。不在の家には、列の直前の人が再度連絡したり、学級委員さん預かりになったりです。
● 不審者情報を連絡網で回したら、「そういう情報は不要です!忙しいのにいちいち電話を回さないで下さい!」と怒鳴られた・・・。電話をするたびにドキドキする。そういう人もいるので、全員に回す必要あるのかな~と思っている。
● 電話連絡網で、伝言ゲームになったことがあります。なのでメールのほうがありがたい。
● メール連絡にすれば、学校がメアド登録者に一斉送信すればOKなのに。BCCにすればメアドが漏れることもない。メールがない、したくないという人のみ電話連絡網にすればいい。
● メールで連絡し合うとなると、アドレスの交換作業が必要なので大変かも。
● メール登録した人は電話連絡なし。メールチェックは自己責任。だとみんな納得するかな~。

ちょっと参考になるWebサイト

こどもの通学路の安全に関連する記事を探していたら、こんなページを見つけました。
http://www5d.biglobe.ne.jp/~tanken/danger/dad-way.htm
学校たんけん隊という名前のWebサイトの中のページです。
たぶん、小学校に通うお子さんのお母さんが記事を書かれているのだと思います。
お母さんが、下校時の安全当番の日、お子さんが道草をして別のルートで帰ってしまいあわててしまったというような記事は、読んでいてつい笑ってしまいそうな記事だけど、世の中ここまで心配しなければならない状況かと思うと、やっぱり深刻な気持ちになります。

子どもたちの通学路がどうしてこんなに脅かされるようになったのか

昨年の広島の事件、栃木の事件、いずれも幼い子どもが通学路で誘拐され命が奪われるという最悪の結末となってしまいました。
この事件以外にも、子どもたちが通学路で誘拐されそうになったというようなことまで含めると、全国各地で子どもたちが危険に脅かされていると言わざるを得ません。
日本は、世界の中でも安全で安心できる国ではなかったのではないでしょうか。
日本の何かが失われている。これまでに大切にしていた何か。しかし、それが失われていることすらはっきりと認識できないくらいにじわじわと。しかも、その傾向は次第に大きくなっている。
かつて、子どもたちは、学校帰りによく道草をしました。
ランドセルを道端に放り投げて夕方遅くまで遊び、親に叱られたこともありました。
通りかかった近所の大人は、子どもたちに早く帰りなさいと声をかけることも日常的な普通のことでした。
今、子どもたちは集団で登下校、怪しい人に声をかけられたら、急いで逃げなさい
と指導を受けています。
安心して暮らせる私たちのまちの環境が失われているのです。
どうしてなんでしょう。
隣に住む者同士ですら、お互いに日常的に対話することも少なくなり、家の前の通学路を通う子どもたちの顔をみても、ご近所の子かどうかも分からず、子どもたちにとっても、知らない人は、すなわち怪しい人であり、知っている人でも怪しい人かもしれないのです。
まさに、コミュニティの崩壊が、子どもたちの安全をも危うくしていると言っても過言ではないと思うのです。
どうすれば解決できるのでしょうか、それは一朝一夕には解決できない難しい問題です。でも、そのことから見直さなければ、本当の解決にはならないのではないでしょうか。
平成16年度、内閣府の都市再生モデル調査事業「子供たちの通学路から発見した地域情報にもとづくコミュニティの活性化プラン」として、TX沿線におけるIT活用による街づくりを推進する組織・つくばスマートコリドール構想推進協議会(つくば市を含むTX沿線市町村,茨城県,および民間企業で組織する協議会)は、通学路での危険箇所等の“まち情報”を子供たちと学校、家庭、地域住民とが共有することで、地域コミュニティの活性化を促し、通学路を含めた街の安全確保に結びつくことの可能性について,実証的に調査しました。
このブログに皆さんからのご意見(コメント)を頂きたいと思います。

2006年”スまっぷ推進協議会”の活動方針

新年明けましておめでとうございます。
2006年、子どもたちを安心して学校に通わせることができる社会を取り戻すために、”スまっぷ”推進協議会は、今年も頑張りたいと思います。
今年の”スまっぷ”推進協議会の活動方針は、次の通りです。
1.つくば市の少しでも多くの地域で”スまっぷ”を利用していただけるよう、”スまっぷ”の広報活動を昨年に引き続き実施していきます。
2.”スまっぷ協議会”の活動として、つくば市内の通学路の危険箇所情報や地域の安全活動に関する最新の情報を学校や地域の関係団体と連携して収集し、”スまっぷ”を利用して情報提供をしていきます。
3.つくば市内の各地域における子どもたちの安全に関する取り組みなどについて情報を収集し”スまっぷ”のBLOGを利用して提供していきます。
ぜひ、多くの方々に”スまっぷ推進協議会”をご支援していただくようお願い申し上げます。