”スまっぷ”の道路地図を一部更新しました

本日(2006年12月7日)、”スまっぷ”の地図を一部更新いたしました。
更新箇所は、常磐自動車道の圏央道と交差するつくばジャンクション付近です。
現在”スまっぷ”で表示している航空写真より判読して地図を更新しています。
この航空写真は昨年度に撮影されたものですので、今日現在、道路の整備はもっと進んでいると思われますから、実際の道路とあっていない箇所がありますことをご了承ください。

スまっぷ推進協議会

栃木県今市市の小学校1年生殺害事件から1年

栃木県今市市で、小学校1年生(吉田有希ちゃん)が下校途中で殺害された事件が起きてから今月1日でちょうど1年である。
事件は未だ犯人逮捕の糸口すら見つかっていない中、地域の子どもを持つ親にとっては、1日も安心して子どもを学校に通わすことができない、そんな生活を送っているに違いない。
そんな状況で、地域の親たちは子どもたちを守る方法を懸命に模索している。
毎日新聞の記事によると、県のPTA連合会では、スクールバスを全県に導入するよう約14万7千人の署名を集め、文部科学省に提出したそうである。
また、読売新聞(茨城版)では、地域の安全マップづくりなども行っているとの記事があった。
しかし、これで解決というような有効対策はなかなか見つからない。
スクールバスにしても、米国の例ではバスの中での”いじめ”が問題になったり、乗降時の交通事故なども発生するなどしているようであり、新たな問題が懸念される。
マップづくりにしても、日々の通学路の状況変化(異変)が把握できるわけではなく、それだけで問題が解決されるわけでもない。
毎日の学校への送り迎えは、親にとっては相当負担となっているようである。
それを支える地域社会の仕組みがまだできていないからであると思う。
子どもを持つ親だけでなく、通学路の商店や、近所の家のお年寄りなど、地域の人々がお互いに子どもを見守り、何かいつもと違う状況を発見したら、直ぐに連絡を取り合い的確な行動を起こすとか、親がこどもの送り迎えがどうしてもできない場合には隣近所がそれをサポートするなど、地域のコミュニティが活性化することが最も重要なことではないだろうか。
そんな社会が来ることは、もうあり得ないのだろうか。
子どもの安全だけでなく、教育問題、環境問題、高齢者問題など、あらゆる問題が地域社会の力なしには解決できないと思うのであるが・・・。

「第2回 フェリス・緑園都市 コミュニティー GIS Day」に参加して

11月23日、横浜のフェリス女学院大学で開催された「第2回フェリス・緑園都市 コミュニティー GIS Day」において、”スまっぷ”の紹介と「コミュニティリスクとリスク管理」と題したフォーラムのパネルディスカッションに参加することができました。
地域の安全にGISがどのように役に立てられるかということがテーマだったのですが、GISの技術的なことより、地域の安全をまもるという活動をどうすれば継続的に推進できるかということが議論の中心になりました。
フェリス女学院大学のある緑園都市の自治会で安全活動をされておられる方の発言では、活動を支えるのは、やはり活動の中心となる人物の熱意と行動力ということに依存するのではないかということでした。
そのような観点からすると、現在PTAを中心として運用している”スまっぷ”は、毎年メンバーが変わるため、問題があるかもしれません。運用組織を、これまでのように学校に通う生徒の保護者を中心とするのではなく、地域の幅広い層からのメンバーにより構成すべきかも知れないと思いました。
緑園都市では、緑園都市コミュニティ協会が、青色回転灯をつけたパトロールカーで週2日、一日のうちに3回のパトロールを実施しているということです。
時間は、朝昼の小学生の登下校の時間に合わせているそうです。
パトロールのメンバーは、地域の年齢50歳から80歳までのどちらかと言えば高齢者の方が中心ということですが、メンバーの募集には苦労されたそうです。メンバーにとって、子どもたちから挨拶されることが何より励みになると話しておられました。
これまでに、空き巣などの犯罪が起きているが、それは全てパトロールの時間外で発生しているそうで、いつパトロールするかが分かるのは問題かもしれないという心配に対して、アメリカの小学校では、子どもたちの学校行事に関する情報は完全にオープンになっていて、いつ何時に子どもたちが学校から帰るかは誰でも分かるようになっている。そのほうが、地域で子どもを守るとことができるからというお話もありました。
また、地震等の防災に対応するためには、顔の見える関係での日常的な地域の助け合いが不可欠で、可能な限り色々な異なるグループの参加が必要であるとのお話しもありました。
そのような活動のひとつとして、ガールスカウトが地震災害の際に問題となる道路等に面して設置されている自動販売機の位置を調査し、地図にしてくれたそうです。
この情報をGISにして公開しているかどうかは聞き忘れてしまいました。
最後に、今回のフォーラムで最も印象に残った言葉をご紹介します。
「コミュニティは存在するものではなく、形成するものである。」
是非、”スまっぷ”の活動もそのような精神で進められればと思います。

リスクコントロールとクライシスマネジメント

一般的に、
リスクコントロールとは、想定されるリスクができる限りおきないようにコントロールすることであり、
クライシスマネジメントとは、実際にそのリスクが起きようとしている時、あるいは、起きてしまった場合にどうするかをあらかじめ決めておいて、被害を最小限にすることを意味している。
このような二つの考え方に照らして、”スまっぷ”をどのように利用すればよいかについて考えてみた。
通学路の危険な箇所について、子どもや先生、保護者が一緒になって調査し、その場所を地図に記載して情報を地域みんなで共有するという意味は、子どもたちが、通学路の危険な箇所を通るときには、それなりに注意して通るということにつながり、地域の人々も子どもたちがそこを通るときには、できるだけ注意して見守るということが期待されるので、子どもが被害に合うことをできるだけ防ぐという効果を期待するということである。
このことは、まさにリスクコントロールを意味している。
これに対して、”スまっぷ”の緊急連絡システムは、まさに今、不審者が子どもを狙ってうろうろしているという場合、すぐに保護者の携帯にその情報をメールで連絡し、保護者はその情報を受け取ってすぐに、自分の子どもや周囲の子どもを守るアクションをとるということになる。
これは、被害が起きようとしている場合の、クライシスマネジメントを意味している。
実は、この二つのことは、区別して捉えるべきと思っている。
”スまっぷ”は電子地図を使って、情報を共有する仕組みであるが、リスクコントロールという意味では、紙に印刷した地図に危険な場所を書き込んで、関係者に配布する。また、定期的に情報を更新し、1年に数回新しい情報を提供するということでも対応できるかもしれない。
しかし、クライシスマネジメントのように、まさに、今何らかのアクションが必要とされているときには、その方法では情報伝達に時間がかかりすぎ、対応が遅れる可能性が出てくる。
この場合、情報を直ちに関係者に連絡する、しかも、その場所を正確に伝達するという意味で、ITの利用は欠かせない。
保護者の中には、なぜ電子地図を利用した仕組みが必要なのか、紙の地図でも十分ではないかと思ってる方もいらっしゃると思う。
是非、従来型の紙による伝達方法では対応できない場合もあることを理解して欲しい。

”スまっぷ”を見てくれている人の感想

時々、”スまっぷ”をどんな人が見ているのか気になります。
つくば市のコミュニティサイトで、”スまっぷ”が話題になっているのをたまたま見つけました。
つくば市にこれから移転してくる予定の方が、つくば市の子どもに関する治安について心配され、情報を求めていました。
これに答える形で、こんなサイトもありますよと”スまっぷ”が紹介されていました。
ちょっとうれしい気分でした。
でも、問いかけをした方は、”スまっぷ”や茨城県警の犯罪マップなどをご覧になって、「つくばも結構あぶないことが起きているんですね」と驚き、心配になったと書かれていました。
その後、何回かのやり取りがあって、最後に「治安に関する情報がしっかり管理されていて、これなら大丈夫と安心しました」と書かれていたことについては、改めて地域で子どもたちの安全情報を共有することが意味あることなんだと認識されられると共に、”スまっぷ”を続けることの責任も感じた次第です。

米国で、学校でのこどもの鬼ごっこは禁止の動き?

Livedoor Newsのこんなニュースが目にとまった。
「米国の小学校では、近年、こどもの遊びである”鬼ごっこ”を規制しようとの動きが出ている。(2006年10月30日)」ということである。
理由は、「子どもたちが遊んでいる最中にけがでもして、損害賠償請求を起こされては大変だとの配慮」ということである。
このほかにも、相手にボールをぶつけるドッジボールや、相手にタッチすることがあるキックボールなども禁止する学校が出ているそうである。
いかにも、訴訟が日常的になっている米国らしいが、記事によると、多くの親たちは、学校の方針は極端だと異論を唱えているそうで、子どもたちは休み時間中に、遊びをすることで指導者の役割、社会的な人との付き合い方を学んでいくメリットがあるという意見もあるようだ。
最近の学校におけるいじめの問題で、学校側がいじめがあったことを隠そうとしているのではないかとマスコミ報道がされていることとも、どこか共通しているところがあるのではないだろうか。
学校側としては、できるだけ子どもの問題で訴訟や非難を受けるようなことは避けたい、すなわち、自分たちの組織を守るという必要性から、本来こどもの教育という面では必要性を認識しながらもそれができないということがおきていると思うのである。
ここにも、親と学校の断絶が表れているように思う。
親は、教育は学校がするもの、学校の先生は教育サービスをする組織の従業員というふうにしか捉えていないのではないだろうか。
とても、自らが学校とともにこどもを教育するという視点があるとは思えない。
学校の先生もそうであるが、親にももっとしっかりしてもらいたいと思う。

わき見運転による通学路の交通事故

 2006年9月、埼玉県川口市の市道で散歩中の園児の列にワゴン車が突っ込み、園児ら21人が死傷した。
 容疑者は、業務上過失致死傷罪で起訴された。
 起訴状によると、容疑者は助手席にあった携帯型カセットプレーヤーを操作し、右手だけでハンドルを握り、脇見運転のまま時速50~55キロで走行。前方左側を歩いていた保育園児らの列に突っ込み、園児4人を死亡させ、17人に重軽傷を負わせたということである。
 これだけの犠牲者が出た事故で、あまりにも軽い刑と思わざるを得ない。
 しかも、この容疑者はそれ以前にもわき見運転で物損事故を起こしていたということである。
 亡くなられた園児の親の気持ちを思うと、やりきれない。
 しかし、このような事故は決して稀な事故ではない。
 警察庁の18年度の統計データによると、死亡事故の法令違反の種類別にみると、漫然運転、脇見運転、運転操作の順で、上位を占めている。
 実際車を運転していると、携帯電話を耳に当てながら、交差点を曲がっていく車を見かけることはよくある。
 また、私自身、カーナビを見ながら車を運転していて、はっとした経験がある。
 車を運転するものとして、脇見運転による事故の加害者となるかもしれないことを十分自覚して運転する必要がある。
 もちろん、運転者の自覚にたよるだけでなく、道路自体を事故が起きないような構造にすることや、子どもたちの通学時間帯における車両の通行止めなど、安全対策として地域で行うべきことは多い。

文部科学省 平成17年度 生徒指導上の諸問題の現状について

文部科学省が9月27日に発表した「平成17年度生徒指導上の諸問題の現状について」では、平成17年度における児童生徒の問題行動等の状況として、次のような数値が公表された。
1. 暴力行為の発生件数 (公立の小学校・中学校・高等学校)
学校内: 30,283件〔前年度30,022件〕※0.9パーセント増
学校外: 3,735件〔前年度4,000件〕※6.6パーセント減
2. いじめの発生件数 (公立の小学校・中学校・高等学校及び特殊教育諸学校)
20,143件〔前年度21,671件〕※7.1パーセント減
3. 不登校児童生徒数 (国立・公立・私立の小学校中学校)(速報値)
122,255人〔前年度123,358人〕※0.9パーセント減
4. 高等学校における不登校生徒数 (国立・公立・私立の高等学校)
59,419人〔前年度67,500人〕※12.0パーセント減
5. 高等学校中途退学者数 (国立・公立・私立の高等学校)
今年度より,新たに国立の高等学校についても調査を行った。
76,693人〔前年度77,897人(公立・私立高等学校)〕
6. 児童生徒の自殺者数 (公立の小学校・中学校・高等学校)
105人〔前年度126人〕※16.7パーセント減
7. 教育相談機関の設置状況
都道府県・政令指定都市教育委員会所管:193ヵ所〔前年度218ヵ所〕
市町村(政令指定都市を除く)教育委員会所管:1,498ヵ所〔前年度1,735ヵ所〕
これらの数値の中で特に目を引くのは、2005年度に全国の公立小学校で発生した校内暴力が過去最多ということである。その他の数値については減少傾向にあるようだ。
最近のいじめによる子供の自殺報道等をみても、学校での解決すべき問題は大きいといわざるを得ない。
学校と地域の連携がますます重要になるのではないだろうか。

”スまっぷ”2006いばらきデジタルコンテンツ大賞茨城県企画部長賞に輝く

授与式茨城県高度情報化推進協議会主催の「2006いばらきデジタルコンテンツ大賞」において、”スまっぷ”が茨城県企画部長賞に選ばれました。
今月8日茨城県高松運動公園で開催されたまなびピア2006会場において、授与式が行われました。
この賞は、県内の産学官が協力・連携して、茨城県の高度情報化を進めるため、IT社会を担う人材を育成し、デジタルコンテンツやソフトウェア技術に対する関心を高めることを目的に行っているもので、ホームページ部門、デジタルアート部門、ソフトウェア部門の3部門に分かれており、”スまっぷ”はホームページ部門において優秀と認められ受賞したものです。
スまっぷ推進協議会としては、これを機に、さらに”スまっぷ”をより多くの地域で活用してもらえるよう努力していきたいと考えます。
賞状