地域の企業が”スまっぷ”をサポート

年度末で、仕事の締め切りが押し迫ってきたこともあり、しばらくブログへの投稿をサボっていました。
 まだまだ、仕事は続きますが、最近”スまっぷ”を運用していく上でうれしい話があり、久しぶりに記事をアップします。
”スまっぷ”を地域の企業が協力してサポートしてくださるという話が具体的になってきました。
サポートといっても、特に問題なのは資金的なことです。
システムを運用していくためには、サーバ費用、データメンテナンス費用、システム改良費用、ユーザサポート費用など、どうしても費用がかかります。
学校や子供の保護者など、ユーザには費用的な負担を掛けず、無料で利用していただくという基本的な考え方で運営してきましたから、これまでは、結果的に自腹でこれを負担してきました。
でも、これでは長続きしない。どうすればよいかと悩んでいました。
最近、地域の色々な方にご相談していましたら、いくつかの地元企業がスポンサーとして一定の費用を負担してもよいとのご意見をいただける様になりました。
早速、近々”スまっぷ”のホームページにそのスポンサー企業の名前を載せたいと考えています。
このような、企業がスポンサーとして協力してくだされば、継続的な運営は可能になります。
うれしい限りです。
子供たちの安全が、地域の協力で少しでも守られるよう努力していきたいと考えます。

栃木県今市市の小学校1年生殺害事件から1年

栃木県今市市で、小学校1年生(吉田有希ちゃん)が下校途中で殺害された事件が起きてから今月1日でちょうど1年である。
事件は未だ犯人逮捕の糸口すら見つかっていない中、地域の子どもを持つ親にとっては、1日も安心して子どもを学校に通わすことができない、そんな生活を送っているに違いない。
そんな状況で、地域の親たちは子どもたちを守る方法を懸命に模索している。
毎日新聞の記事によると、県のPTA連合会では、スクールバスを全県に導入するよう約14万7千人の署名を集め、文部科学省に提出したそうである。
また、読売新聞(茨城版)では、地域の安全マップづくりなども行っているとの記事があった。
しかし、これで解決というような有効対策はなかなか見つからない。
スクールバスにしても、米国の例ではバスの中での”いじめ”が問題になったり、乗降時の交通事故なども発生するなどしているようであり、新たな問題が懸念される。
マップづくりにしても、日々の通学路の状況変化(異変)が把握できるわけではなく、それだけで問題が解決されるわけでもない。
毎日の学校への送り迎えは、親にとっては相当負担となっているようである。
それを支える地域社会の仕組みがまだできていないからであると思う。
子どもを持つ親だけでなく、通学路の商店や、近所の家のお年寄りなど、地域の人々がお互いに子どもを見守り、何かいつもと違う状況を発見したら、直ぐに連絡を取り合い的確な行動を起こすとか、親がこどもの送り迎えがどうしてもできない場合には隣近所がそれをサポートするなど、地域のコミュニティが活性化することが最も重要なことではないだろうか。
そんな社会が来ることは、もうあり得ないのだろうか。
子どもの安全だけでなく、教育問題、環境問題、高齢者問題など、あらゆる問題が地域社会の力なしには解決できないと思うのであるが・・・。

リスクコントロールとクライシスマネジメント

一般的に、
リスクコントロールとは、想定されるリスクができる限りおきないようにコントロールすることであり、
クライシスマネジメントとは、実際にそのリスクが起きようとしている時、あるいは、起きてしまった場合にどうするかをあらかじめ決めておいて、被害を最小限にすることを意味している。
このような二つの考え方に照らして、”スまっぷ”をどのように利用すればよいかについて考えてみた。
通学路の危険な箇所について、子どもや先生、保護者が一緒になって調査し、その場所を地図に記載して情報を地域みんなで共有するという意味は、子どもたちが、通学路の危険な箇所を通るときには、それなりに注意して通るということにつながり、地域の人々も子どもたちがそこを通るときには、できるだけ注意して見守るということが期待されるので、子どもが被害に合うことをできるだけ防ぐという効果を期待するということである。
このことは、まさにリスクコントロールを意味している。
これに対して、”スまっぷ”の緊急連絡システムは、まさに今、不審者が子どもを狙ってうろうろしているという場合、すぐに保護者の携帯にその情報をメールで連絡し、保護者はその情報を受け取ってすぐに、自分の子どもや周囲の子どもを守るアクションをとるということになる。
これは、被害が起きようとしている場合の、クライシスマネジメントを意味している。
実は、この二つのことは、区別して捉えるべきと思っている。
”スまっぷ”は電子地図を使って、情報を共有する仕組みであるが、リスクコントロールという意味では、紙に印刷した地図に危険な場所を書き込んで、関係者に配布する。また、定期的に情報を更新し、1年に数回新しい情報を提供するということでも対応できるかもしれない。
しかし、クライシスマネジメントのように、まさに、今何らかのアクションが必要とされているときには、その方法では情報伝達に時間がかかりすぎ、対応が遅れる可能性が出てくる。
この場合、情報を直ちに関係者に連絡する、しかも、その場所を正確に伝達するという意味で、ITの利用は欠かせない。
保護者の中には、なぜ電子地図を利用した仕組みが必要なのか、紙の地図でも十分ではないかと思ってる方もいらっしゃると思う。
是非、従来型の紙による伝達方法では対応できない場合もあることを理解して欲しい。

”スまっぷ”を見てくれている人の感想

時々、”スまっぷ”をどんな人が見ているのか気になります。
つくば市のコミュニティサイトで、”スまっぷ”が話題になっているのをたまたま見つけました。
つくば市にこれから移転してくる予定の方が、つくば市の子どもに関する治安について心配され、情報を求めていました。
これに答える形で、こんなサイトもありますよと”スまっぷ”が紹介されていました。
ちょっとうれしい気分でした。
でも、問いかけをした方は、”スまっぷ”や茨城県警の犯罪マップなどをご覧になって、「つくばも結構あぶないことが起きているんですね」と驚き、心配になったと書かれていました。
その後、何回かのやり取りがあって、最後に「治安に関する情報がしっかり管理されていて、これなら大丈夫と安心しました」と書かれていたことについては、改めて地域で子どもたちの安全情報を共有することが意味あることなんだと認識されられると共に、”スまっぷ”を続けることの責任も感じた次第です。

米国で、学校でのこどもの鬼ごっこは禁止の動き?

Livedoor Newsのこんなニュースが目にとまった。
「米国の小学校では、近年、こどもの遊びである”鬼ごっこ”を規制しようとの動きが出ている。(2006年10月30日)」ということである。
理由は、「子どもたちが遊んでいる最中にけがでもして、損害賠償請求を起こされては大変だとの配慮」ということである。
このほかにも、相手にボールをぶつけるドッジボールや、相手にタッチすることがあるキックボールなども禁止する学校が出ているそうである。
いかにも、訴訟が日常的になっている米国らしいが、記事によると、多くの親たちは、学校の方針は極端だと異論を唱えているそうで、子どもたちは休み時間中に、遊びをすることで指導者の役割、社会的な人との付き合い方を学んでいくメリットがあるという意見もあるようだ。
最近の学校におけるいじめの問題で、学校側がいじめがあったことを隠そうとしているのではないかとマスコミ報道がされていることとも、どこか共通しているところがあるのではないだろうか。
学校側としては、できるだけ子どもの問題で訴訟や非難を受けるようなことは避けたい、すなわち、自分たちの組織を守るという必要性から、本来こどもの教育という面では必要性を認識しながらもそれができないということがおきていると思うのである。
ここにも、親と学校の断絶が表れているように思う。
親は、教育は学校がするもの、学校の先生は教育サービスをする組織の従業員というふうにしか捉えていないのではないだろうか。
とても、自らが学校とともにこどもを教育するという視点があるとは思えない。
学校の先生もそうであるが、親にももっとしっかりしてもらいたいと思う。

わき見運転による通学路の交通事故

 2006年9月、埼玉県川口市の市道で散歩中の園児の列にワゴン車が突っ込み、園児ら21人が死傷した。
 容疑者は、業務上過失致死傷罪で起訴された。
 起訴状によると、容疑者は助手席にあった携帯型カセットプレーヤーを操作し、右手だけでハンドルを握り、脇見運転のまま時速50~55キロで走行。前方左側を歩いていた保育園児らの列に突っ込み、園児4人を死亡させ、17人に重軽傷を負わせたということである。
 これだけの犠牲者が出た事故で、あまりにも軽い刑と思わざるを得ない。
 しかも、この容疑者はそれ以前にもわき見運転で物損事故を起こしていたということである。
 亡くなられた園児の親の気持ちを思うと、やりきれない。
 しかし、このような事故は決して稀な事故ではない。
 警察庁の18年度の統計データによると、死亡事故の法令違反の種類別にみると、漫然運転、脇見運転、運転操作の順で、上位を占めている。
 実際車を運転していると、携帯電話を耳に当てながら、交差点を曲がっていく車を見かけることはよくある。
 また、私自身、カーナビを見ながら車を運転していて、はっとした経験がある。
 車を運転するものとして、脇見運転による事故の加害者となるかもしれないことを十分自覚して運転する必要がある。
 もちろん、運転者の自覚にたよるだけでなく、道路自体を事故が起きないような構造にすることや、子どもたちの通学時間帯における車両の通行止めなど、安全対策として地域で行うべきことは多い。

文部科学省 平成17年度 生徒指導上の諸問題の現状について

文部科学省が9月27日に発表した「平成17年度生徒指導上の諸問題の現状について」では、平成17年度における児童生徒の問題行動等の状況として、次のような数値が公表された。
1. 暴力行為の発生件数 (公立の小学校・中学校・高等学校)
学校内: 30,283件〔前年度30,022件〕※0.9パーセント増
学校外: 3,735件〔前年度4,000件〕※6.6パーセント減
2. いじめの発生件数 (公立の小学校・中学校・高等学校及び特殊教育諸学校)
20,143件〔前年度21,671件〕※7.1パーセント減
3. 不登校児童生徒数 (国立・公立・私立の小学校中学校)(速報値)
122,255人〔前年度123,358人〕※0.9パーセント減
4. 高等学校における不登校生徒数 (国立・公立・私立の高等学校)
59,419人〔前年度67,500人〕※12.0パーセント減
5. 高等学校中途退学者数 (国立・公立・私立の高等学校)
今年度より,新たに国立の高等学校についても調査を行った。
76,693人〔前年度77,897人(公立・私立高等学校)〕
6. 児童生徒の自殺者数 (公立の小学校・中学校・高等学校)
105人〔前年度126人〕※16.7パーセント減
7. 教育相談機関の設置状況
都道府県・政令指定都市教育委員会所管:193ヵ所〔前年度218ヵ所〕
市町村(政令指定都市を除く)教育委員会所管:1,498ヵ所〔前年度1,735ヵ所〕
これらの数値の中で特に目を引くのは、2005年度に全国の公立小学校で発生した校内暴力が過去最多ということである。その他の数値については減少傾向にあるようだ。
最近のいじめによる子供の自殺報道等をみても、学校での解決すべき問題は大きいといわざるを得ない。
学校と地域の連携がますます重要になるのではないだろうか。

お盆休み、今年も子どもの水の事故が全国で

毎年、お盆休みになると、子どもが海や川で水の事故にあい亡くなるという記事が報道される。
今年も、お盆休みを向かえ、こどもの水の事故は後を断たない。
インターネットでこの3日間の記事を調べてみた。
静岡・浜名湖で小2男児が水死、浜から沖に流され[読売新聞社:2006年08月14日]
宮崎・三股町で6歳男児が水死、兄姉と川遊び中に[読売新聞社:2006年08月14日]
家族とキャンプ中の4歳男児が水死…和歌山県の海岸[読売新聞社:2006年08月13日]
静岡市の藁科川で小4男児おぼれ、意識不明の重体[読売新聞社:2006年08月13日]
小3おぼれ救助の父も死亡(和歌山県新宮市あけぼのの海岸)[共同通信社:2006年08月13日]
柵を乗り越え魚取り?小5男児が公園の池で水死[読売新聞社:2006年08月12日]
親や周りがちょっと目を話した隙に、事故は起きている。
取り返しがつかない。
つくば市の小学校では、水の事故を防ぐためにはどんなことをしているかHPを覗いてみた。
ある小学校では、服を着たままプールに入り、どれだけからだの自由がきかなくなるか体験するような授業が行われていた。そして、ペットボトルを持つと体が浮きやすいということも体験で覚えさせている。泳げない私も、なるほどと感心。
つくば市内にも、普段は穏やかな流れの川や農業用水路などがあちらこちらにある。
しかし、急に集中的に雨が降った後などは、水の流れも一変する。
最近は、子どもたちが水辺で遊んでいる姿は殆ど見かけなくなったが、夏休み田舎に帰ればやはり水遊びは楽しみの一つ。
親は、十分な注意を怠らないで欲しい。

通学路だけではない 子どもの事故

昨日は、埼玉県ふじみ野市にある公営プールで女児が吸い込まれるという大変いたましい事故が起きた。
子どもの不慮の事故による死亡は、毎年かなりの件数にのぼり、厚生省の統計でも先進諸外国に比べて、特にこどもの溺水と墜落による事故死が多いということである。
どうして、日本が多いのか?よく分からない。
このような子どもの事故は、やはり親や周囲の人たちの注意など適切なサポートがあれば防げたものも多いのではないだろうか。
大切な事は、このような事故が起きた後、親をはじめ関係者がその事実をしっかりと受け止め、どうすれば防げるかということを情報として共有し協力して子どもを守るということである。
スまっぷも、今後は通学路の安全ということだけでなく、こどもの安全について総合的に情報共有できるしくみとして発展させていきたい。

近所での子どもの安全を確保するために

これもNCPCのHPからの翻訳です。
参考にしてください。
残念ながら、どんなご近所も犯罪に対して完全に防備できるわけではありません。
しかし、家族やご近所の安全を確保するいくつかの方法はあります。
あなたの子どもたちがどこにいるか知っておきましょう
あなたの子どもたちに、外に出かける前に必ず出かけることを話したり許可を求めるようにさせ、いつまでに帰りなさいと言うようにしましょう。
●重要な電話番号を覚えさせましょう
あなたの子どもたちに、家の電話番号や住所、あなたの仕事、携帯番号を覚えさる訓練をしましょう。
もし、子どもたちがこれらのことを記憶できない何かの問題がある場合は、それらをカードに書き込んで、いつでもそれを持ち歩かせましょう。子どもたちには、あなたがどこにいるか、そして、あなたのところに行く最も良い方法を教えておきましょう。
●子どもたちが近所の出かけることができるところに制限を設定しておきましょう
あなたは、子どもたちが、交通量の多い道を横断したり、狭い路地や廃墟となった建物のなかで遊ぶというようなことが心配になりませんか?また、あなたの子どもが行って欲しくない近所の特定の家などがありませんか?
●あなたの子どもたちの友達を知っておきましょう
あなたの子どもたちを友達の家に行かせる前に、友達の両親と会っておきましょう。そして、友達の家の電話番号のリストを作っておきましょう。もし、友達の両親に会うことができない場合は、電話で話をしましょう。あなたの子どもたちが友達の家でなにをしているか監視するようお願いしましょう。
●近所の安全な家を探しておきましょう
あなたの子どもが、もし助けが必要になった場合に逃げ込める近所の家をピックアップしておきましょう。助けを求めて逃げ込める他の場所として、お店、図書館、交番などもどこにあるか調べておきましょう。
●子どもたちに拳でなく言葉で議論し解決することを教えましょう
殴り合いのけんかを避けること、いじめっこに遭遇したときにどうするかなどの問題について、ロールプレイングで話をしましょう。
●近所の人たちと一緒に仕事をしましょう近所の怪しげで普通と異なる行動(状況)を警戒しましょう。お互いに気をつけることができるよう、そのことを近所や近所の子どもたちが分かるようにしましょう。